データサイエンティストはやめとけと言われる理由【将来性はない?経験者が語る】

「データサイエンティストに将来性はあるの?」

「一生食っていける仕事?」

そんな疑問を抱える人のための記事です。

データサイエンティストは新しい仕事であるためこの先の未来が不安になることもあるでしょう。またベンチマークとする人材がいないため10年後や20年後のビジョンが見えないという人も多いのではないでしょうか。

この記事ではデータサイエンティストを目指そうとしているあなたが就活するときに、考えておくべきポイントを説明します。

ネット上の幻想

ネット上で大手企業の運営するウェブサイトを見るとデータサイエンティストがいかに将来有望な仕事であるかが語られています。もちろんデータサイエンティストという仕事自体はとても魅力的なものであり将来性があるものだと言えます。

しかし実際にデータサイエンティストとして働いてきた立場からすると一部違和感のある意見もあります。例えばデータサイエンティストが今全く足りていないという意見。これは様々な現場で働いてきた観点からすると一部間違っていると思います。

確かにデータサイエンティスト人材全体で言うと足りていないかと思いますが、その足りていない人材というのは世間一般でイメージされるようなデータサイエンティストではないのです。実際の現場は世間のイメージよりもかなり泥臭いものでありネット上で幻想を抱いた人が真っ先に幻滅するようなものです。

需要と供給

「将来性」など、この手の話をすると「市場が伸びている」という話をする人は多いですが、「データサイエンティストになろうとしている人がどのように変化しているか」について言及された記事は少なく感じます。

この記事内では、人材市場の経済における「供給側」つまりデータサイエンティスト人材にどのような動きがありそこで勝ち残るためにはどのような能力が必要かという観点から説明したいと思います。

「データサイエンティストに将来性はありますか」と聞いてくるほとんどの人は「自分がデータサイエンティストになったとして思い通りに長い期間働くことができるか」が気になっているかと思うので、ここは切っても切れない問題です。

データサイエンティストは2種類いる

データサイエンティストには2種類あります。全体方針を決めることのできる人と作業者です。多くの人はデータサイエンティストと聞くと前者を想像すると思います。しかし悲しきかな、データサイエンティストと言われる人の8割ほどは後者の立ち位置の作業者です。

これは実際にデータサイエンティストとして企業で働いている人に聞いてみると明らかでしょう。一部の少数精鋭のプロフェッショナル集団はまた別ですが、多くの企業において意思決定に関われる人は少数であることは、一般的な企業と何ら変わりはありません。

この業界構造はコンサルティング業界にも似ています。コンサルティング業界が最近人気ですがコンサル志望の就活生に話を聞いてみると多くの人の抱いているイメージは戦略コンサルへのイメージです。ただ実際は戦略コンサルではなくて総合コンサルに一番下の地位で入社する人が多くなります。この時ギャップが生じます。かっこいいフレームワークを使えなかったり企業の意思決定に関わることができずに、ひたすら議事録をとったりリサーチ作業をする毎日に嫌気がさしてしまうのです。

データサイエンティストにおいてもかっこよくディープラーニングを使えると思って入社したら汚いデータをひたすら整える作業をすることになったという人もたくさんいます。

データサイエンティスト人材が不足しているから将来性があると認識して、こういった泥臭い作業をすることが果たして幸せなのでしょうか。自分はそうは思えません。

では世間一般にイメージされているようなかっこいいデータサイエンティストという職業への将来性はあるのか、今から目指すことは妥当なのかという話をしていきます。

かっこいいデータサイエンティストの将来性となりかた

まず前提として世間でイメージされるかっこいいデータサイエンティストはかなり難易度の高い仕事です。それこそコンサル業界で言うと戦略コンサルに入るような難易度です。文系からの就職で言うと総合商社に入社するようなものだと思ってください。

こういった人材には2つのパターンがあります。ビジネス力に秀でているパターンと技術力に秀でているパターンです。データサイエンティストに必要とされる3つのスキルについてはご存知の方も多いかもしれません。ビジネス力とエンジニアリング力と統計力です。この中でエンジニアリング力と統計力を「技術力」とします。自分の周りで見る限りキラキラしたデータサイエンスをできている人はこのいずれかの能力が高いです。

ビジネス力で差をつけるパターン

ビジネス力に秀でているパターンは「この人はデータサイエンティストでなくても優秀なビジネスマンになるんだろうな」と感じるような人です。単純に言うとコミュ力の高い人です。

「学生時代の陽キャのようなノリはなくても社会人としてやっていくことはできるよ。コミュニケーション能力の定義が違うから」そんな言葉を就活で聞くことがあると思います。これは一部正解であり一部間違いです。陽キャのノリは必要なくても、会社の人に好かれるスキルは必要です。テニサー出身の人に好かれる必要はないですが、オタサー出身の人に好かれる能力は必要なのです。ビジネス力っていうのは単純に言うと相手の欲しがっているものを与える能力ですから、コミュ力すらない人にその力は身につきません。ビジネス力の高い人材はマネジメントレイヤーに行くことが多いですが、大学生時代にぼっちでしたみたいな人はあまりいません。

こういったタイプの人材はPMとしても需要がありますし、大手ベンチャー問わず様々な会社で重宝されるため堅実にそこそこ大きく稼げる意味で将来性があります。

近年はデータサイエンティストにもこのタイプの人材が増えています。

技術力で差をつけるパターン

こちらがザ・データサイエンティストといったパターンです。どちらかというとビジネス系のデータサイエンティストよりもこちらに憧れを抱いている人が多いのではないでしょうか。

ディープラーニングなど最新の技術を用いて自分にしかできない分析をしてクライアントのビジネスに価値をもたらす。そんな魔法使いのような存在になりたいという人が多いのではないかなと思います。

しかしこちらのパターンも難易度としてはかなり高いです。

データサイエンティスト専攻の大学院が最近乱立していることもあり競合が強くなりすぎているのです。東大で数理情報学を学んでいたような人も普通にデータサイエンティストを志望しますし、就活における有名企業はそういった超優秀層によって内定者が占められていることも多いです。

技術力で差をつけようとしているのなら最低限学生時代から数学やパソコンに強かったことは前提となります。その上で絶え間なく努力ができること。その覚悟があって初めて目指すことができます。

長期的に勉強ができるという人であればこちらにも将来性はあります。ただ技術の領域であるため流行りによって年収が左右されやすくもあります。勉強が苦ではない人や本当にデータサイエンスが好きな人にとっては将来性もあり自分の長所を活かせる素晴らしい進路となることでしょう。

理想に達するために現実を見る

ここまであなたを絶望させるようなことばっかり言ってきました。これはネット上の情報があまりにもデータサイエンティストを美化しすぎているからです。

転職エージェントの書く記事は最終メッセージは必ず「こんなにいい職業なんだから転職しようよ!うちに登録して」がメッセージなので、仕方ないといえば仕方ないかもしれません。

またデータサイエンティスト自体が新しい職業であるため実務を経験した人が発信することが少ないことも原因の一つかと思います。

近年データサイエンティスト系のスクールが乱立しています。「未経験からデータサイエンティストに」と宣伝するところも多いです。しかし実際にスクールを卒業してもまともな思っていたデータサイエンティストにはなれないという人も多いです。

これはこの記事内で述べたようなデータサイエンティストの辛さを認識せずに就職をした結果だと思っています。

まずはデータサイエンティストの人材市場においてかなりの優秀層が近年流れ込んでいることを認識しましょう。その上でかっこいいデータサイエンスをやるためには、ビジネス力あるいは技術力に秀でる必要があり、そのためには努力と才能があることを今から覚悟しておきましょう。

その上でならデータサイエンティストはとても将来性のある仕事です。具体的な方法論やキャリアについては他の記事でも説明していきます。

この記事はこれでおしまいにしますが、要するに「本気でやるか諦めるかしましょう」という内容でした。目指すのなら覚悟を決めましょう。そうすれば、結構面白い仕事ができるポジションも世の中にたくさんあります。本当にデータサイエンティストになりたい、という方を応援しています!

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