「フリーランスになって自由に生活がしたい」
「会社員よりも稼げる生活に憧れる」
「腕一本でお金を稼ぐ姿がかっこいい」
そう思っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では実際にフリーランスを経験してきた私が感じたリアルな感想からフリーランスがおすすめできるかどうかメリットとデメリットをまとめました。
一般的にネットに出回っているような情報であっても1つ深く掘り下げるなど、なるべくリアルに書いています。
フリーランスのメリット
まずはフリーランスのメリットについてご説明します。
人間関係が楽
フリーランスになって一番嬉しかったのはここです。会社員として働くのであれば人間関係の悩みからは逃れることができません。転職の理由について行われた調査では転職理由の半数以上が人間関係の悩みだというデータがあります。ここからも会社員での生活において人間関係は大きな悩みであることがわかるでしょう。一方でフリーランスになると人間関係の悩みを抱えることはあまりなくなりました。
報酬の額をどれだけ望むかにもよりますが自分の望む人間関係を構築できそうなクライアントとだけ契約をすれば良いのでこの点ではとても楽です。事業会社に勤めるのであれば上司の言うことを聞かなければいけないですし、受託系の広告やコンサルの会社に勤めるのであればクライアントは絶対的な正義であることも多いです。会社の収益全体に関わるので自分からクライアントを断ることはあまりできません。しかしフリーランスにおいてはこちらにも主導権があるので人間関係としてとても楽になります。「最悪切ればいいしな」と思いながら仕事をするのと逃げ場がないのでは同じことをしていても精神的な負荷が全然違います。
平日に出かけられる
平日に出かけられるのも大きなメリットです。世の中の人の大半は土日に出かける人のためどこに行っても土日は混んでいます。また旅行に行くにしても土日だけ宿が埋まっていたりせっかくの観光地が混んでいてまともに見られないことも経験したことがある人は多いのではないでしょうか。フリーランスになると平日に出かけることができるので一気に出かけることが楽しくなります。私はもともと休日に人混みに行くのはそこまで好きではないのですが休日ではなく平日に出かけられるようになったことで出かけるのが楽しくなりました。
精神的に解放されている
どこにも所属していないことが合っていると思う人は普段の気の持ちようからして違ってきます。どこかに所属しているとその組織に合わせなければいけないという思いが日常生活でもどこかで出てきたり、自分は群れの一員なのではみ出たことをしてはいけないという意識も働いてくることはあります。しかし独立して1人で事業を行うようになるとなんとなく精神的に自分という一人の人間に向き合うことができます。自分は何が好きで何が嫌いなのかをはっきりと理解して普段の生活に反映させることができます。好きな時に好きなことをする生活が可能なのでこの点でかなりおすすめできます。
フリーランスのデメリット
次にリアルに感じたフリーランスのデメリットを説明します。
偏見
会社に勤めていない人に対する世間の目は皆さんが思っている以上に厳しいものがあります。フリーランスになろうと思っている人の周りにいる人はおそらく実力もあってフリーランス肯定派の人が多いと思います。しかし親世代であったりその親世代の教育を強く受けた自分と同世代の人たちには「フリーランスはきちんとしていない」という偏見がある人も多いです。定量的な年収の額であったり、スキルに基づいた安定性という点で考えればフリーランスが長期で安定していると理解している人も一定数はいますが、そもそも会社員の人たちはフリーランスではなく会社員をしたいから会社員をしているのです。そんな人たちから見たフリーランスはやはりどこかしらのマイナス要素があると思われているのです。「独立しててすごい」と思われるのはせいぜい20代の若いうちぐらいでしかも一部の界隈の中です。その後は突き抜けた成功をしなければ自営業なんてただの凡人です。
「どんな仕事をするか」への葛藤
自営業をしていると稼げるけど楽しくない仕事と、楽しいけれど稼げない仕事のどちらをするかという葛藤があります。例えば私は発信活動を楽しいとは思いますがこれが明確に稼げるようになるかというとそういうわけではありません。おそらく専門性を生かしてデータサイエンス系の仕事を受けた上で、そのお金を使って人をマネジメントした方が圧倒的に利益が上がるでしょう。フリーランスは自由度が高いことは確かですが楽しさと稼ぎの両立をすることは想像以上に葛藤があるテーマです。そして楽しさと稼ぎの総和は自分のスキルに依存します。突き抜けたスキルを持っていない人は「楽しいけれども稼げない」もしくは「稼げるけれども楽しくない」と言った悩みを抱えることになります。
会社員には戻れない恐怖
これは特に20代後半から30代前半の人が抱える悩みだと思います。その中でもデータサイエンティストを目指すような高学歴の人には特に当てはまります。アラサーでフリーランスとして稼ぐだけなら今の世の中であれば楽ですが例えば10年後を見た時に会社員にその時点からは戻れない恐怖があります。ここが高卒からの成り上がりで社長になる人との違いです。ある選択肢が優れているかどうかは他の比較対象の選択肢との差が大事になってきます。エリート会社員という選択肢があるにも関わらずフリーランスを目指すということはフリーランスの方がそれだけ優れた選択肢でなければいけません。しかし曲がりなりにもこれまで中学高校と勉強を重ねてきた結果大学に進学できてその結果手にした果実というのがエリート会社員への道です。ここと比較してもなおフリーランスが良いと思えるくらいに成功するためにはゼロからの成り上がり社長と比べてより大きな成果が必要となるのです。ここで一つの分岐が生まれます。アラサーの再就職が可能な時点で再就職をするか、あるいは一生フリーランスで稼ぎ続ける覚悟を決めるかです。フリーランスとして生きることは今まで大学受験に費やしたコストを捨てることですから重要な決定になります。またフリーランスになって味わうのが「大手勤務」といった肩書きの良さです。これが一生手に入らないとなると当初は迷いなくフリーランスになっていた人でも少しは迷うのが普通です。
人生プランの狭まり
フリーランスは人生プランが狭まります。例えば結婚した時にローンで家を買うことはできないのでキャッシュで買えるぐらいに稼ぎきる必要があります。もしくは結婚相手とよくマネープランを定めた上で協力して住宅を購入するなどです。終身雇用の崩壊だとか言われてはいますが結局フリーランスよりも会社員の方が安定しているのは言うまでもありません。この事実は自分の周りのフリーランスや起業家を数年間見てきてとても実感します。生存確率は低いです。長期的な人生を見据えて安定を欲しいという気持ちが少しでも残っているのであればフリーランスではなく会社員をおすすめします。また人の価値観は加齢によって変わってきます。20代前半において安定を求めていなかった人も30代ぐらいになると安定を求めるようになるのが人間の心理状態として一般的です。こういった自分のマインドの変化まで視野に入れた上でキャリアを築く必要があります。
まとめ
フリーランスはメリットばかりではなくデメリットもあります。しかしフリーランスで仕事をしたという経験は会社員になっても間違いなく生きますし、自分の人生プランが崩れない範囲で若い時は好きなことをやっていればいいと思います。